【技能実習】機構の業務統計から監理団体のコンプライアンス上重要な点を弁護士が解説

1. 機構の業務統計の公表

Linolaパートナーズ法律事務所代表弁護士の片岡邦弘です。

令和2年10月2日付けで、外国人技能実習機構は、「令和元年度外国人技能実習機構業務統計」(以下「業務統計」といいます)を公表しました。


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2. 機構の実地調査における違反指摘内容の分析

業務統計は、技能実習計画の認定件数やその内訳、監理団体の許可件数等について詳細に記載していますが、我々が着目しなければならないのは、「6 実地検査」でしょう。

業務統計によれば、実地検査を受けた監理団体3087団体のうち、1331団体において、技能実習法違反が合計で2,729件認められた、とのことです。主な違反指摘内容は業務統計の詳細の下表(6-3)のとおりです。

ここでは、「帳簿類等の作成・備え付け・届出の提出に関するもの」を見ておくと、「各種管理簿が適切に作成等されていなかったもの」が543件、「監査・講習・指導・相談等の記録が適切に作成等されていなかったもの」が433件もあり、これだけで約1000件近くに上っています。加えて、「監理団体の運営・体制に関するもの」の「業務運営規定が事業所内に掲示されていなかったもの」も196件もあります。

これらは、外部監査人が3カ月に一回外部監査を適切に行っていれば、必ず気づく類のものですので、しっかりとした外部監査が行われていたのか極めて疑問があります。

当職が外部監査を行う場合は、必ず上記の各点はチェックさせていただいた上で、各帳簿書類の記載方法についてもアドバイスをさせていただいております。特に、監理費管理簿の記載方法については色々な監理団体様の帳簿書類を拝見している経験を踏まえたアドバイスを実施しております。

3. 適切な外部監査人を選任することの重要性

以前ある監理団体の実地検査に立ち会った際、機構の職員から「帳簿がしっかりしている団体はたいてい中身もしっかりしている」というコメントをいただいたことがあります。まずは、必ず機構がチェックする書類を確実に揃えることです。少しでも不安がある場合は、外部監査経験のある弁護士にお早めにご相談なさることをおすすめします。

ちなみに、「外部役員・外部監査人の設置・監査が適切に行われていなかったもの」が161件もあるのは気になるところです。適切な外部監査を行っていれば、外国人技能実習機構が立入検査に来ても慌てることはありませんので、適切な外部監査人を選任することが望ましいでしょう。

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