【育成就労制度】監理支援機関が「外部監査人」を弁護士に依頼するメリット」

2026.04.01

制度上、外部監査人は「監理支援事業が適正に行われているか」をチェックする重要な役割を担っており、弁護士に依頼することには、法令適合性の確保やトラブル対応の観点で以下のようなメリットがあります。

1 育成就労制度の外部監査人は「有資格者」として専門性が明記

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Linolaパートナーズ法律事務所作成

外部監査人の要件として「弁護士(又は弁護士法人)」が筆頭に挙げられ明記されています。

育成就労制度において、外部監査人には「監査を公正かつ適正に遂行することができる知識又は経験」が求められます。

育成就労の現場における外部監査業務は、実務経験と幅広い法令に熟知した専門家でなければ対応することができません。

外部監査人は「弁護士」を選任することが最も適任といえます。

なぜなら、制度上求められている「育成就労に関する知見」や「出入国又は労働等に関する広範な法令」に精通していることを客観的に証明するものであり、選任手続きにおける適格性の証明がスムーズだからです。

2 弁護士による高度な法令チェック能力(入管法・労働法)|育成就労制度

チェックリスト

外部監査人の主な職務は、監理支援機関や育成就労実施者(受入れ企業)が「出入国又は労働に関する法令に違反していないか」を確認することです。

育成就労制度の実務では、以下の法的判断が求められる場面が多々あります。

これらは法律の専門家である弁護士の知見が最大限に活きる領域であり、リスク管理の観点からも監理支援機関においては重要なポイントとなります。

※なお、法律相談は弁護士法72条に抵触する可能性がありますので弁護士以外の者が行うことはできませんので注意が必要です。

弁護士法(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。

(1) 人権侵害・禁止行為の判断

 暴行・脅迫だけでなく、不当な拘束や違約金契約の有無など、法的な権利侵害の認定。

(2) 契約関係の適正化

 雇用契約書、監理支援委託契約書、送出機関との協定書などが法令に適合しているかのリーガルチェック。

(3) 労働法規の遵守

 賃金規定、労働時間、安全衛生管理などが労働基準法等の関係法令に適合しているかの判断。

3 外部監査人弁護士による厳格な中立性・独立性の担保|育成就労制度

外部監査人は、監理支援機関や育成就労実施者と「密接な関係」にあってはならないと規定されています。

弁護士は職務規定により利益相反行為が厳しく制限されており、第三者としての独立性を保つ職業倫理を有していることは周知の事実です。

これにより、行政庁(外国人育成就労機構や主務省庁)に対して、監査報告書の信頼性を高く保つことができます。

※なお、育成就労制度運用要領及びQ&Aにおいて、外部監査人の独立性について明確な基準が示されています。

「監理支援機関(貴団体)」と顧問契約を結んでいる弁護士であっても、直ちに『密接な関係』として排除されるわけではなく、外部監査人に就任することが可能です。

一方で、「傘下の育成就労実施者(受入れ企業)」と顧問契約を結んでいる弁護士等は、外部監査人になることはできないと厳格に規定されています。

当事務所は、監理団体の顧問弁護士として日常的な法務サポートを行いながら、要件を満たした適法な外部監査人として強力に伴走することが可能です。

4 サマリー

外部監査人に弁護士を選任することは、単なる書類上の要件を満たすだけではありません。

「入管・労働法令の遵守を徹底し、法的リスクを未然に防ぐ」という点で大きなメリットがあります。

また、育成就労制度の趣旨である「適正な実施」を強力に担保することにつながりますので、この分野を熟知した経験豊富な弁護士に依頼することをおすすめします。

この記事を書いた「Linolaパートナーズとは」

弁護士
弁護士

片岡 邦弘

Linolaパートナーズ法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属)
外国人労務特化型弁護士
1978年東京生まれ、東京在住

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