「技能実習生への暴行(臨時監査対応)」

  • 解決事例
2024.06.11

(事例)こんな時どうする?シリーズ(事例2)「技能実習生への暴行(臨時監査対応)」

 

 

 

※解決事例は弊所に寄せられる一般的な事例です。

 

 

 

1 ご相談の経緯

 

(監理団体の担当者の方からのご相談)

【実習先で技能実習生への暴行(臨時監査と機構への対応)】

 

受入企業で職員が技能実習生に対し暴力行為を行った事実が発覚した。何から手をつければよいかわからない。

 

今後取るべき適切な対応再発防止策のサポートをお願いしたい。

 

 

 

2 課題と問題点

 

 

受入企業の職員が技能実習生に暴力行為を行ってしまう多くのケースでは、企業内におけるコンプライアンス体制が整備されていないことが大きな要因となっています。

 

また、人手不足の問題で現場責任者1人でさまざまな仕事を抱え込んでいることが少なくありません。

 

その結果、些細なミスがあった場合や日本の環境になかなか馴染めない技能実習生に対して苛立ち対応が雑になり、結果的に暴力行為へと発展してしまうケースが散見されます。

 

今回のような暴力行為は一発で技能実習計画の取消しになるケースが多く、監理団体としても対応を誤ると監理体制が不十分であったとの指摘をうけ、最悪の場合は監理団体としての許可の取消しにつながりうる重大な問題であることを認識して対応する必要があります。

 

 

 

 

3 課題に対する具体的なアプローチ

solution

 

 

外国人技能実習機構への対応は、個別の事情によりますので一概にはいえませんが、一般的な対応方法は以下のとおりです。

 

【弊所が行う主な対応】

直ちに「臨時監査」を行うこと、把握した事実関係を基に機構に連絡を入れ、対応方針について相談することのアドバイス

・受入企業の労務管理体制に問題があったのであれば監理団体としてその点を把握していたのかどうか。把握していたのであればどのような指導を行っていたかを確認

・受入企業の労務管理体制の問題点の指摘と改善方法の指導

・監理団体の監査体制の問題点と、監理体制についての改善策の提案

・機構への相談の同行と今回の問題点を監理団体が既に改善していることのアピールを行う

・臨時監査を行ってから2週間以内に機構に報告書を提出する際報告書に盛り込む内容の提案と事前相談のサポートを実施

・その他関係各所対応のサポート

 

【再発防止策の策定サポートと実行】

・監理体制の改善

・チェックリストの作成

・個々の職員のコンプライアンス意識の強化のため職員に対する研修(弊所より出張セミナー)の実施

・現場レベルに精通した顧問弁護士の選任

 

 

今回のような事例では、本人をはじめ事情を把握している現場の人間から丁寧に事情を聴き取ることが大切です。

そのうえで問題点を正確に把握し、専門家の視点から機構が指摘するであろう点を先回りして改善し、報告書に記載することが重要です。

 

 

 

また、今回の事例は大変重いリスクがあることを把握しておかなければなりません。

《法令違反による欠格事由に該当し監理団体の許可取消し・受入企業の認定取消し》

不当解雇をはじめ何らかの法令に抵触すると、取消し処分後5年間は外国人技能実習生を受け入れることができなくなります。また、企業のイメージ悪化は避けられません。

参照:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律第10条

 

外国人の人権問題の対応を誤ると、社会的信用が失墜し企業イメージの悪化は免れませんので注意が必要です。

 

 

 

4 解決後のアフターフォロー

 

 

解決後には監理団体内部の勉強会(セミナー)を定期的に実施しています。

 

限られた人数で日々煩雑な業務を行っている監理団体内部で、労務管理をはじめ関係法令に関する教育を行うことはかんたんなことではありません。

 

訴訟リスクや許認可に関わるリスクを未然に防ぐためにも、職員一人ひとりのコンプライアンス意識の向上が大切です。

 

また、適正な再発防止策を打てる技能実習法に精通した専門家のサポートが不可欠です。

 

 

 

5 まとめ

サマリー

 

 

技能実習生への暴力行為は絶対にあってはならないことです。

 

残念なことに、仕事中の些細なミスやトラブルがあった際に「仕事ができないから国へ帰れ」「バカ」などと耳を塞ぎたくなるような罵詈雑言を浴び、殴られ蹴られるなどの悪質な暴行事例も存在します。

 

このような悪質な事例を未然に防ぐためにも、日頃から監理団体と受入企業は綿密な連携を取りコンプライアンス強化に努めていかなければなりません。

 

そして、今回のようなケースを回避するためには予防法務の一環である内部セミナーの実施が効果的です。

 

【Linolaパートナーズ法律事務所はコンプライアンスセミナーのご相談も可能】

個別の事情に応じた内容(例:労務管理、ハラスメントなど)で、貴社にて内部的なコンプライアンスセミナーを実施することも可能です。

 

 

弊所代表弁護士片岡は、東京都中小企業団体中央会の技能実習適正化講習会で “実地検査対策のセミナー” をはじめ実務経験に基づいた数多くのセミナー実績がございます。

 

 

お困りのことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

 

\関連記事/
・外国人技能実習機構による実地検査とは?外国人労務特化型弁護士が詳しく解説!

この記事を書いた「Linolaパートナーズとは」

弁護士
弁護士

片岡 邦弘

Linolaパートナーズ法律事務所 代表弁護士(第一東京弁護士会所属)
外国人労務特化型弁護士/入管法届出済弁護士
1978年東京生まれ、東京在住

あなたのお悩み相談できます

オンラインでの相談も可能です

記事を読んで疑問に思っている点を確認したい
自分たちの問題点の洗い出しをしたい
ご要望がございましたら、お電話・お問い合わせフォームからお気軽にお問合せ下さい。